その「ベビーベッド」、本当にベビーベッドですか？｜国産ベビーベッド製造メーカー「ヤマサキ」

近年、Amazonや楽天などのネット通販で、非常に安価な「ベビーベッド」が多く販売されています。
しかしその中には、日本の安全基準（PSC）を全く満たしていない製品が多数含まれています。

実はこうした製品の多くは、PSCマークを偽造しているわけではありません。

今回は、日本の市場で起きている最大の問題についてお話したいと思います。

これは「ベビーベッド」ではありません

以下のような海外製の簡易ベッド（キャノピー付きの布製ゆりかご型）は、最近ネットでよく見かけるものです。

一見すると「おしゃれなベビーベッド」「簡易ベッド」と思われがちですが、
日本の法律では、これはベビーベッドではありません。

理由は明確です。

なぜならベビーベッドに必要な安全基準（PSC）を満たしていないからです。

日本では「ベビーベッド」と呼んではいけない製品を、堂々と“ベビーベッド”として販売していること

これが今、日本の市場で起きている最大の問題です。

◆PSCマーク付きのベビーベッド

乳幼児用ベッドは、経済産業省が指定する「特別特定製品」＝最も厳しい安全基準が必要な製品です。

そのため、「転落防止の柵の高さ、頭が挟まらないすき間寸法、底板の強度、床板の固定方法、有害物質の安全基準、全体の強度試験」など、多数の厳しい要件をクリアしなければなりません。

これらを満たした証として、必ずPSCマーク（緑色の菱形）を本体に表示する義務があります。

◆違法ベビーベッドとは？

消費生活用製品安全法では、PSCマークの無いベビーベッドを販売することは明確に違法です。
つまり、PSCマーク無しの製品＝すべて違法製品となります。
しかしネット通販には「PSC無し＝違法ベビーベッド」が大量に並んでいます。

◆危険なベビーベッドの特徴

たとえば次のような製品（柵風だけどPSC要件を満たさない簡易ベッド）は下記のような重大な問題があります。

「PSCマークが無い、柵の高さが基準値に足りない、底板が柔らかい、全体強度が不足、転落しやすい構造」

商品名や説明文には堂々と「ベビーベッド」と記載され、販売されていますが、これは明確な違法表示であり、消費者に対する重大な誤認行為です。

◆海外製粗悪品は「PSCマークを偽造していない」

理由：そもそもPSCを取得する気がないから ―

意外に思われるかもしれませんが、
多くの海外業者はPSCマークを偽造しているのではありません。

PSC試験に通らない
日本の法律を知らない、または無視している
コストをかけて安全試験を受ける意思がない

そのため、最初からPSCマークを付けていないのです。

それでも「ベビーベッド」という名称を使えば、
日本の消費者は購入してしまう── この構造こそが、問題の根源です。

◆パパ・ママ・おばあちゃん・おじいちゃんへ

「そのベビーベッドにはPSCマークが付いていますか？」
購入前に必ず確認してください。

▶ PSCマークが無いベビーベッドは、すべて違法です。
▶ PSCマークが無いベビーベッドに赤ちゃんを寝かせるのは非常に危険です。

PSCは赤ちゃんを守るための最低限の基準です。

◆ヤマサキはすべての製品でPSC基準を遵守しています

当社のベビーベッドは、

国内製造
厳しいPSC試験への合格
正しいPSCマークの表示
安全基準を満たす材料と構造

をすべて満たしています。

赤ちゃんの生命と安全を第一に考え、これからも安全な日本製ベビーベッドを作り続けてまいります。

◆ まとめ

赤ちゃんの育児において、ベビーベッドの選択はとても重要です。
しかし現在は、違法なベビーベッドが数多く流通している状況にあり、正しい製品を見極めることがこれまで以上に難しくなっています。

本ブログでは、違法ベビーベッドの見分け方と、安全な製品を選ぶためのポイントについてお伝えしてきました。
最後に改めて強調したいのは、赤ちゃんは私たち大人よりも、はるかに小さく、脆く、守られる存在であるということです。

だからこそ、
・PSCマークがきちんと表示されているか
・日本の安全基準を満たした製品か
・信頼できるメーカーが製造・販売しているか

こうした点を確認し、安全な環境を大人が整えてあげることが何より大切です。

PSCマークの確認、国内製品の選択、信頼できるメーカー選び。
この一つひとつの積み重ねが、赤ちゃんの命と安全を守ることにつながります。

大切な赤ちゃんのために、「安さ・デザイン」ではなく「安全」を基準に、ベビーベッドを選びましょう。